J. S. バッハのモテット|各曲概説②

J. S. バッハのモテット全曲演奏会に向けて、曲目解説をしています。 こちらに載せているのは概説です。より詳しい解説をご覧になりたい方はぜひ演奏会場に足をお運びください。 全20ページの力作プログラムをお配り致します。 演奏会詳細→https://www.salicuskammerchor.com/concert 「御霊は我らの弱きを強め給う」 BWV 226 “Der Geist hilft unser Schwachheit auf” BWV 226 二重合唱によるバッハのモテット「御霊は我らの弱きを強め給う」はバッハの他のモテットにはない特徴を二つ持っています。 一つは成立年代と使用機会が確定している唯一のモテットであるという点です。このモテットは1729年10月20日に行われた、トーマス学校長ヨハン・ハインリヒ・エルネスティの埋葬のために作曲されたと、バッハの自筆譜に記載があります(下図:BWV 226のタイトルページ)。他のいくつかのバッハのモテットも葬式や追悼式のために作曲されたと推測されるものはありますが、確実にわかっているのはこの作品のみです。 もう一つは、器楽によるパート譜が残されている唯一のモテットであるという点です。第一合唱には弦楽器(ヴァイオリン2、ヴィオラ、チェロ)が、第二合唱には木管(オーボエ2、ターユ、バソン)が合唱を全く重複する形で記譜されています。他に「ヴィオローネ(コントラバスの前身)と通奏低音」(下図)と、オルガンのパート譜が残されているため、少なくともヴィオローネ以外にも通奏低音を演奏した楽器があったようですが、具体的に何の楽器であった

J. S. バッハのモテット|各曲概説①

モテット全曲演奏会に向けて、2回に分けて簡単に各曲について解説いたします。 より詳しい解説は演奏会場にて配布のパンフレットをご覧ください。 20ページの超大作です! 演奏会詳細はコチラ→https://www.salicuskammerchor.com/concert 「主に向かいて新しき歌を歌え」 BWV 225 "Singet dem Herrn ein neues Lied" BWV 225 バッハが作曲した声楽作品のうち、彼の死後も命脈を保ったのはカンタータでも受難曲でもなく、モテットでした。彼の真作とされるモテットの数は少ないですが、この作品群はトーマス教会合唱団のレパートリーとして歌い継がれ、ライプツィヒを訪れたモーツァルトに「ここにこそまだ学ぶものがある」と言わしめました。モテット集の出版が早くも1802年だったことを考えるといかにバッハの作品の中でモテットが高く評価されていたかが窺い知れます。 バッハの時代、モテットというジャンルは既に時代遅れとされ、礼拝の中での地位をより大規模な器楽付き声楽作品であるカンタータに奪われていました。日曜日ごとに歌われるラテン語のモテットは『フロレギウム・ポルテンセ』という曲集から取られ、バッハ自身がラテン語のモテットを新作することはありませんでした(少なくとも現存する資料の中には1曲もありません)。バッハによるドイツ語モテットが演奏されたのは主に葬儀か追悼式で、これらの機会はバッハとトーマス学校の寄宿生にとって重要な臨時収入の機会となっていたのです。 “Singet dem Herrn ein neues Lied” BWV 2

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